ベトナムローカルごはん哀詩：「いくら洗っても、手に染み付いたヌックマムの匂いが消えないんだよ」

ベトナムローカルごはん哀詩：「いくら洗っても、手に染み付いたヌックマムの匂いが消えないんだよ」

2013年10月7日月曜日

旅行をするにしても、

その場所に住むにしても、

衣・食・住は大事な3要素。

中でも、「住むとことか、着るものはいいけど、食にはこだわりたい！！」

っていう方は多いのではないでしょうか。

その点、ベトナムは心配いりません。むしろゴリ押しします。

あっさりしたフォーや生春巻きなどベトナム由来のものに加え、

フランスから持ち込まれたバケットやプリンなど

とってもおいしいベトナムご飯。

「観光客向けのキレイなお店もいいけど、

もっとディープな、現地ベトナム人しか行かないお店にも行ってみたい！」

この記事は、そんなあなたへ。

How toはガイドブックを見てください。

「もし、自分がベトナムでローカル食堂に行ったなら」

ベトナム日常の風景を想像して読んでもらえたらと思います。

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ハノイ。

できたばかりのメガモール、日系の企業もオフィスを構えるハノイタワーなど、
近代的な建物が、成長著しいベトナムの勢いを象徴している。

一方で、ふと辺りを見渡せば、
笠をかぶり野菜を街中で売るおばちゃんたち、夜な夜な路上のカフェに集う若者など、
ローカルな風景は、まだここで息づいている。



夏の暑さも和らぎ、木漏れ日が美しい昼下がり。
お腹も空いたことだし、
いつもと違うお店に行ってみよう。
今日はなんだかローカルごはんで節約したい気分..。



昼休みの時間、食堂が並ぶ通りはベトナム人で賑わう。

おいしいお店を見つける、絶対的な方法はただ一つ。
「現地のベトナム人が、たくさん来ているかどうか」

食にうるさいベトナム人は、本当に美味しいもののところにのみ、集まります。
ローカルのお店を探す時の鉄則です。

Com Binh Danと書いた、ちょっと年季が入った看板に、
ローカルだなあとしみじみした気分になる。

お店のおばちゃんと目が合って、
「ウチで食べてきな！」みたいなテレパシーを受け取ったので、
このお店に決ーめた。

おかずのボウルが並ぶ。

肉・魚、野菜まで、様々な種類。

入るに着く前に、ずらりと並んだボウルから、
おかずを選ばなきゃいけない。
問答無用で大量のごはんをお皿に盛られ、苦笑しつつもおかずを選ぶ。
最近ごはんを食べ過ぎて、ダイエット中なんだけど
まあいっか...。

英語はもちろん通じない。

注文、ちょっと緊張するけど、
ベトナム語がなくても大丈夫。

美味しそうなおかずを指差しで伝えると、
おばちゃんが、ちゃきちゃきご飯のお皿の上に載っけていく。

私のお昼ご飯プレート、完成！

ごっちゃ載せで、見た目はあんまり笑

揚げ豆腐・豚角煮・空芯菜の炒め物・エビの炒め物

3万VND（150円くらい）

お会計はあとでいいみたい。

ベトナム人にちょっと圧倒されながら、小さなお店の中に進む。

お店に扉はなく、雨漏りしそうなトタン屋根と、剥がれた壁だけ。

半分は外みたいな場所だ。

天井からは、洗濯物がぶら下がり、

ものすごい生活感。

向こうにベッドまで見えるんですけど笑

錆びて真っ黒になった扇風機が、からからと回っている。

ぽろぽろ剥がれてきている壁

ポスターにも年季が。

さあ、ようやく腰を落ち着けて、ごはんごはん。

と、思いきや、

机は、膝くらいの高さしかないプラスチック、

それに子供用かと思うくらいのちっちゃいイス。

よく、「おしゃれ女子旅」みたいなガイドブックだと、

「小さなイス＝＝＞　キッチュな魅力♥」なんてよく書いてあるけど、

キッチュって何なんだ（’ω’）

..と、てずっと思ってた。

なんでもキッチュって言っておけば、可愛いと思ってるんでしょ。

（ちなみに、キッチュ＝「俗悪なもの、陳腐なもの」らしい。キモかわ（＝キモいけどそれが可愛い）というレベルで解釈した。）

背中を丸めて、みんなで猫背になって食べる。

うん、おいしい。

プラスチックイス。

ハノイローカルではどこでも当たり前。

そろそろ、お腹もいっぱいになってきた。

手持ち無沙汰になって、辺りを見回してみると、

何やら足元で動くものが！

痩せた白い子猫が、私の足の間ほどでもぞもぞしている。

床には、客が落としたゴミと食べかすが散乱している。

猫は、それを必死で食べているようだった。

眺めていると、猫はお客さんにおこぼれのおねだりをしていたみたい。

お店の人も、お客さんも気に留めない。

お客の若いベトナム人の男の人が、自然な手つきで猫を撫でる。

さあ、お会計。

お姉さんに声をかけると、「3万VND（約150円）」と言われる。」

いつも、なんでそれぞれのお客の値段を覚えているか不思議。

記憶力、感服します...。

ただ、3万VNDはちょっと高い...。

ローカルのCom Bing Danだと、2万VND～2.5万VNDが相場。

日本円換算したらすっごく安いのに、どうもケチになっていく気がするわ。

日本にいたら、絶対にありえないこの環境。

でも、人間住んでいたら慣れちゃうんです。

ローカルの雰囲気を見て触れて、肌で感じて、

味わって。

それも楽しみのひとつかな。

ベトナム来られた際は、絶対にローカルもお試しあれ。

では、このへんで！

P.S.

副題に意味はありません。

ちなみに、ヌックマムはベトナムで一番ポピュラーな調味料。日本の醤油みたいな？

最近、こっちのアパートがヌックマム臭いので、自分もヌックマム臭ないか気になりますな。