ちょっと大人になった人の為の、絵本再読のススメ

ちょっと大人になった人の為の、絵本再読のススメ

2013年12月10日火曜日

絵本が好きな子どもでした。

「好きな絵本を一冊持っておいで」

父親か母親にそう言われて、今日読んでもらう絵本を選ぶ。
そんな寝る前の時間が好きでした。

家の絵本専用の本棚には、100冊以上の絵本があって、
毎日迷っていた覚えがあります。

そのおかげか、今でも本を読むことは大好きです。

先日、久しぶりに絵本の話題になりました。


今思い返してみると記憶に残っているのは
必ずしもお気に入りの本じゃないような。

名作と呼ばれるものだったり、半分トラウマになってるものだったり、
インパクトが幼心に強く残ったものだったり。


なんだか懐かしくなったので、ここで私の印象に残っている絵本をご紹介。

「これ読んだ！」

っていう本があれば、コメントもらえると嬉しいです。

（以下、絵本の内容に触れます。）

久しぶりに読んで感動した系

昔読んでもらっても、ふーんとしか思わなかった絵本が、
読み返すと「おお、深い」と思うことが多いです。
やっぱり残る絵本には、ちゃんと理由があるんですね。

『おおきな木』amazon

有名どころ。

たまたま入った渋谷の本屋さんで出会い、読み返すと泣きかけました。

最近、村上春樹ver.の新訳が出たことでも話題に。

少年が成長して大人になり、結婚して、老いるまで、

ただひたすらに、彼の求めるものを与える「木」。

無償の愛ってこういうこと？

だとしたら、果てしなく遠いな......と思わされます。

『100万回生きたねこ』amazon

これも名作。
当時はそんなに好きじゃなかったけれども。

「猫は9つの魂をもつ」
と言われますが、この猫は何度も生き返る。

かつて、100万人に愛され、
猫が死んだ時に多くの人が涙を流しても、
決して涙を流さない、とら猫。

そんなとら猫は、ある一匹のしろねこを愛する。
彼女が死んだとき、とら猫ははじめて泣いた。
誰かを愛することで、自分の世界はきっと変わる。

そんな話。



トラウマ系

今となっては全然だけど、昔は怖くて読めなかった絵本ってありますよね。
表紙を見るのも怖くて、隅っこに隠していたことさえありました。

なぜだかそんな本も印象深い。

おしいれのぼうけんamazon

ストーリーは全然覚えていなけど、「ねずみばあさん」っていう怖い魔女がいた気がする...。

押し入れの中って、何かが潜んでいそうでなんだか不気味ですよね。

昔ながらの日本家屋に住んでいたので、

日が暮れたあとの、そこかしこの闇の心細さを思い出します。

『ごんぎつね』amazon

悲しい話。

「善意からの行動が報われず、結果、恩を仇で返される」

という話が大嫌いでした。

絵はとっても美しくて良いのですが、

ストーリーがやりきれなくて、絶対に自分では選ばなかった本。

内容は忘れたけどなぜか覚えている系

『きょうはなんのひ？』amazon

女の子がいろいろ家中に仕掛けをして、お母さんに「宝探し」をしてもらう話。

読んでいる途中はこっちも謎解き気分。

最後は、ほっと心があったかくなるような展開に。

『にじいろのさかな』amazon

表紙と絵本の中がとってもきれい。

本当に銀色のキラキラが貼ってあって、心奪われました。

たしか、美しいうろこをもつプライドの高い魚が、

うろこと引き換えにもっと大切なものを得た話、

だった気がする。

『サバクでおちゃを』amazon


あんまり有名じゃないのかな？
これこそ、なんで覚えているか不思議な本。

ある日、男は毒をもつサソリになってしまう。
びっくりして家に帰ろうとするも、
近所の人や、仲の良い友だち、果ては家族にも誰にもわかってもらえず、
みんな怯えて逃げていってしまう。

しかし、最後に声をかけた妻だけが、サソリになった男を自分の夫だと気づく。
ラストシーンは砂漠にお茶にでかける妻と、サソリ。

今、絵本を読み返す意味

情報はなんでもネットで手に入るこの時代。
忙しい毎日の中では、本なんて読まないかもしれません。
読んだとしても、ビジネス書。
ましてや絵本なんて、日常生活に入り込む余地はないことでしょう。

けれども、
ふとしたきっかけで思い出してみると、
懐かしい、童心を思い出したり、

子供の頃は「ふうん」としか思わなかった本が、今になって心に沁みたりする。



たまには立ち止まることも、よいのかもしれません。



みなさんが読んだことのある本はありましたか？
オススメの絵本がありましたら、教えてくださいね。